中国に住んでいた頃よく食べていた、広東式ゆで海老、「白勺虾」
2017/07/10
中国に住んでいたのは、もう10年も昔なので、だんだんと記憶が薄れてきています。が、ふとしたはずみに、記憶がよみがえることも。
先日、スーパーで、お刺身用の殻付きの蝦を見てたら、広東省に住んでいたころ、よく食べていた「白勺虾」という料理を、突然思い出しました。
「白勺虾」は中国語式に読むと、「バイシャオシャー」、広東語式に読むと、「パクチョッハー」というような発音になります。当時、一週間に一回くらい食べていたので、なつかしいです。
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「白勺虾」は、簡単に書くと、殻付きの蝦をお湯でさっとゆでたものです。殻をむいて、醤油ベースのタレにつけて食べます。蝦は、小ぶりのものが好まれますが、日本で売っているお刺身用の甘エビでは、ちょっと小さいかな。
グーグルで検索した画像集はこちらです。
白勺虾
会社で宴会があったり、友達とちょっと豪華にご飯を食べるときに、よく登場した料理です。自分でもよく作って食べていました。
そのころ住んでいたアパートの向かいが、ちょうど市場というロケーションだったので、週末ともなると、活きのいい食材を買いに行っていたのです。
中国で蝦を買うとなると、活きているものを買うのが、鉄則です。市場の人に、「〇グラム、ください」という言い方で、水槽の中から、蝦をすくってもらっていました。
蝦にも、いくつか種類があり、そのときの予算に応じて、買い分けていました。そのうち、一番安かったのが、河虾という、淡水に住んでいる蝦です。
長いハサミを持っているのが特徴。今、画像で見ると、ちょっと姿がグロくて、本当にこれを食べていたのかな、と不思議になります。蝦の色も青っぽかったし。他の蝦の名前は忘れてしまったのに、なぜ、河虾のことだけを覚えているかと言いますと、そのハサミが印象に残っているのです。
市場から蝦を持ち帰り、台所のシンクに水をはって、河虾を投入し、箸で蝦をぐるぐる回しながら洗い、シンクの栓をぬいて水を落とす…。そうするとですね、体勢を取り戻した河虾が、いっせいに、私に戦いを挑むかのように、ハサミをもたげてくるのですよ。
そんなことをしたって、無駄なのよ、あなたたちは、私に食べられる運命なのよ…。と、私はまた、シンクに栓をして、蛇口をひねって、ジャーと水を入れ、蝦をかき回して、水を抜くという行為を繰り返すわけですが、河蝦は最期まで、ハサミをもたげてくるのです。
なんか、その姿が、とても哀れで。…と思いつつも、私は、お湯が煮え立った中華鍋に、蝦をどぼーんと入れ、素早くふたをし、約30秒してから、ふたを開け、おいしそうに赤くゆであがった蝦を、金ザルですくいだすのでした。
蝦につけて食べるタレは、お店では赤トウガラシの薄切りに、中国醤油や葱、酢などを入れて作るようですが、私はシンプルに、わさび醤油で食べてました。
新鮮なので、格別おいしかったです。お店で食べるより、安いので、たくさん食べられるし。身もおいしいけれど、頭の味噌のところをチュッと吸って食べるのもおいしく、そういうお下品な食べ方は、外ではできないので、おウチご飯ならでは、でした。
「白勺虾」は、香港や広東省のレストランで食べられる料理なので、機会があったら、ぜひお試しを。
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