映画 チャウ・シンチー監督『人魚姫』 いつか見た香港の青い海
昨日は、最高気温を35度過ぎていました。体がだるいのは、きっと暑いせい?そんなときは、涼し気な気分になれる、海を舞台にした映画が見たい、ということで、DVDレンタルショップで、チャウ・シンチー監督の『人魚姫』を借りてきました。
昔、香港の海で、スキューバダイビングを楽しんでいたので、映画を見ていて、ちょっと懐かしかったです。
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どんな映画?
あらすじは、アマゾンから引用しますと、以下のとおり。
タコ兄をリーダーとする一族は「リウ暗殺計画」を実行に移すべく、キュートな人魚シャンシャンを人間に変装させリウとの急接近を試みる。
リウは横暴な美人投資家ルオランへのあてつけにシャンシャンとデートに出かけると、思いがけずその純真さに惹かれてしまう…。
おカネだけが愛の対象だったリウと、彼を暗殺する気になれないシャンシャン。
二人の恋心とは裏腹に、人間vs.人魚族による武力戦へと発展していく──!
結局のところ、お金第一の成金青年が、無垢な少女と恋に落ちて、博愛に目覚めるという、どこかで見たような、ストーリーです(笑)。
予告編はこちら。
映画『人魚姫』公式サイト
以下、あんまりネタバレしないように、映画の感想を書きます。
『西遊記 ~はじまりのはじまり~』に出演していた俳優さんがいる!
同じくチャウ・シンチー監督の『西遊記 ~はじまりのはじまり~』に出演していた俳優さんが何人か、『人魚姫』にも出演していました。
三蔵法師と沙悟浄役の俳優さんが、警察官役で登場。主人公と、警官のやりとりが、とてもおかしくて、作品中で一番笑いました。
それと、空虚王子を演じた俳優さんが、『人魚姫』では、タコ兄という役を演じていました。人魚族なのに、彼だけ、下半身がタコの足です。これまた笑わせてくれる役どころでした。人魚のオバサンとのやりとりも、コミカルでよかったです。
人魚の族長のオババが、謎めいてます
今回、一番、気になった役どころは、人生(人魚性?)の酸いも甘いも経験してそうな、族長のオババです。
族長のオババ曰く、「600年前、明朝の時代。我々は、人間に7度捕らえられた。もし、鄭氏の助けがなかったら、人魚は滅亡していたろう。」なんて、言っていました。鄭氏とは、もしかして、鄭和のことなのかなあ。
オババの周りに、明朝のお役人さんらしき人と、若い人魚が並んでいる絵の掛け軸があったので、もしかして、あの若い人魚が昔のオババ?と、するとオババは、600歳以上なのでしょうか。不思議な力を持っているし、妖怪っぽいので、それくらい長く生きても、不思議ではないかも。
それとも、1947年生まれの、鄭少秋のレコードも置いてあったので、オババの年齢は、見た目どおり、70代~80代なのでしょうか。
環境保護を訴えるメッセージ性あり
Photo credit: qbix08 via Visual hunt / CC BY-SA
高層ビルのイメージが浮かぶ香港ですが、ちょっと郊外へ行くと、豊かな自然があり、ハイキングや海水浴ができます。
ダイビングで潜ると、海中は、おおかた視界が悪く、濁っていることが多かったものの、運がいい日は、透明度がよくて、青く澄んでいました。そんな海だったら、人魚がいても、おかしくないかな。
そして、香港近海には、絶滅危惧種のピンクイルカ(シナウスイロイルカ)が生息しているのです。香港イルカ保育学会などが、保護活動をがんばっていますが、海洋汚染により、その数は100頭にも足らず。
映画を見ていて、「香港の海を守ろう!」、「イルカを救おう!」という強いメッセージ性を感じました。
わたし、クジラ食べるの、好きですから
しかし、映画の中で、イルカを含めて水中生物を殺戮するソナーが登場するのですけれども、その製品を提供する会社が、日本という設定には、腹がたちましたね。
日本語吹き替えで見ると、気づけませんが、吹き替えなしで見ると、ソナーのデモを行う女性だけが、日本語で話しているので、ソナーが日本製だとわかる仕組みです。
クジラやイルカが絶滅しかけているのは、全て日本人のせいだとでも、言いたいんでしょうか?キイイイ。
ちなみに、本日の夕食のメニューは、クジラ鍋です。夏の暑い日は、体力つけてるために、くじら鍋だよーん。安いクジラ肉は、実はイルカだと聞いています。文句ある?
グロテスクで、残酷な描写が多すぎ
『西遊記~はじまりのはじまり~』でも、村人が妖怪に食べられるシーンに、引いてしまいましたが、冒頭のシーンだったので、後のシーンを見て、忘れる余裕がありました。
しかし、『人魚姫』の殺戮シーンは、後半に出てくるので、映画を見終わったあとも、気分が悪いままでした。
ええ、そうですね。現代でも、地球上のどこかで、特定民族の虐殺が行われていることは、確かです。それを隠すつもりはありませんから、と、ここにも、監督からの強いメッセージ性を感じました。
でも、私には残酷な描写が多すぎ、コメディとラブロマンスの部分が、ひまひとつ薄く感じられ、ちょっと物足りなかったというのが、まとめの感想です。
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