地球に暮らす日々

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いわゆる「中国語」には、いろんな言い方がある

      2017/03/03


日本人の間では、中国語という名前で定着している言語ですが、実際にこの言語を話す人たちは、「中国語」という言い方をしません。
中国語を習い、中華圏で暮らすうちに、なんと6種類もの名称を聞いてしまいました。
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1.漢語

  
中国出版の教科書を使うと、この言葉が出てきます。漢民族の言葉という意味です。
中国には56民族が住んでいますが、うち漢民族が90%以上を占めます。

少数民族の人たち、例えば、チベット族、ウイグル族、モンゴル族の人たちは、普段、各民族の言葉を使って生活しており、彼らにとって、中国語(漢語)は、学校へ行って習う言葉になります。日本人にとっての英語のようなものでしょうか。私の知り合いのモンゴル族の青年は、大学に入るまで北京に来るまで、漢語で話したことがなかったと言っていました。
  
中国政府が公認する、世界中で実施される試験の名称は、漢語水平考試(HSK)と言います。
この試験は、外国人のほかに、中国籍の少数民族の人も受けることができます。

漢語という言葉は、中国に住む少数民族の人たちや、外国人に中国語を教える先生が使うイメージです。

2.普通話

  
しかし、この漢語という言葉、北京語、上海語、広東語、福建語、と様々な方言がありすぎる上、各方言に違いの差が大きいのです。
北京語と広東語では、英語とドイツ語より差があると聞いたことがあります。
  
当然、異なる地域の人たち同士では、まったく話が通じません。
そこで、公用語として、北方方言をベースに普通話が作られました。面白いことに、当初、上海語をベースに普通話を作る、という案もあったそうです。日本人には、北京語より上海語のほうが、発音しやすいので、ちょっと残念に思います。

広東省に住んでいたとき、「普通語で話しましょう」というスローガンを街中でよく見かけました。

普通話という言葉は、中国に住む漢族の人たちが使うイメージです。

3.国語

中国の南部でこの言葉をよく聞きました。普通話と同じイメージで使われているようです。
台湾人や香港人も、こういう言い方をするらしいです。

4.北京語

香港で、日系の人材紹介会社で仕事を探すさいに、この言葉を初めて聞きました。
それまで、「え、北京語って北京の方言でしょ。」と思っていました。北京語には、言葉の末尾のRで舌を巻いて発音する、独特の特徴があります。

しかし、ここで言う北京語とは、いわゆる中国語のことで、広東語と区別するために、つけられた言葉でした。
もう一つの俗称として、マンダリンということも。

5.中文

これも香港で聞いた言葉です。中文は、英文に対する言葉で、もともとは広東語を指す言葉だったようです。
イギリスの植民地だった土地ならではの言い方だなあ、と思います。

6.華語

シンガポールに来て、聞いた言葉です。
シンガポール国民は、75%以上が中華系の人々で、普段の生活で、中国語を話しています。
中国大陸から渡ってきた人たちの子孫で、中国人とは異なる「華人」という意識をもっています。
  
シンガポール人の話す言葉と、中国大陸で話される言葉とは、発音やアクセントがだいぶ異なります。

中国に起源を持つ華人が話す言葉なので、華語というイメージです。






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 - カテゴリー: 中国語の学習