男など皆死んでしまえと思い起こすドラマ『ダイエットランド』
2020/01/14
肥満に悩む女性が、ダイエットに成功して、素敵になっていくストーリーかと思いきや、超過激フェミニズムドラマでした。
現在、Amazonプライムビデオで、シーズン1、第10話まで配信中です。
あらすじをざっと書きますと…。
プラムは、これまで何度もダイエットに失敗し、減量手術で痩せることを夢見ている。しかし、その手術費用は非常に高額だ。
手術を待つ間、彼女は謎めいたフェミニズム組織、『カライオペ』に誘われる。その一方、過激派組織『ジェニファー』は、女性に対し性的虐待を加える者に、暴力的制裁を開始した。
プラムは、その二つの組織に関わっていく。
ネットでドラマの紹介を読んでいくと、ブラック・コメディと書かれていますが、私には、笑えるところがありませんでした。
むしろ、とことん、シリアスドラマ。
まずは、賢くて、優しくて、美しいのに、太っているがゆえ、自分に自信がもてずに、仕事でも損な役回りをしているプラムが、痛々しかったです。でもって、痩せたら男性に愛されて幸せになれるのに、と思っているところが、さらに痛々しい。
たまたまデブフェチ(?)の男性に出会い、性暴力を受けて怒り狂うところまでは、非常に共感が持てましたが、怒りに目覚めた彼女の変貌が、ちょっと極端で、この先のストーリーで、共感できるのか不明。
ほかの登場人物の女性も、男性から性的虐待を受け、心に傷を負っている女性が多数です。ストーリーの展開で、それぞれの女性の秘密が暴かれ(!?)となるところがおもしろいです。
そして、過激派組織『ジェニファー』。レイプ犯や、セクハラ常習者を、文字通り「血まつり」に上げていくわけですが、見ていて「スカッ」としました。
20代~30代の一時期に、世界中の男を火炎放射器で焼き殺してやりたい、と思っていた気持ちが、スーッと浄化されるような。
ドラマの中でも、『ジェニファー』を支持する若い女性が続出。この不快な気持ちを抱えていたのは、私だけじゃなかったんだ、と嬉しくなりました。
しかしまあ、人類の半分が男性だというのに、こんな過激フェミニズムドラマの制作が、許されたものだと感心しました。日本だったら、企画段階で、男性陣に握りつぶされそう。
ドラマはアメリカでもシーズン1までしか放映されていないので、原作で続きが読みたくて仕方ないです。んー、今読んでいる洋書を読み終わったら、挑戦したいかな。
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Sarai Walker (著)

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