1990年代、北京語言学院内の病院へ行く 青カビで治療!?
2017/07/05
今から20年以上も前、私が中国に留学していたころですから、だいぶ昔の話です。
思えば、中国に留学していた1年半の記憶が、これまでの人生で、もっとも刺激的でした。
若くて繊細だったこともありますが、今思い返しても、日本じゃ考えられない、変わった出来事が多かった気がします。
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北京語語言学院内の病院
北京語言学院とは、今の北京語言大学の前身で、私が一年半留学していた大学です。
外国人向け中国語教育では一流の大学だそうで、外国人留学生のほうが、中国人学生より多いんじゃない?という雰囲気でした。
中国の大学は、構内が一つの町のようになっており、職員寮、学生寮、商店、食堂などが一通りそろっています。
そして、私が留学していた大学は、銀行、郵便局、そして、病院までありました。
外国に住み始めて間もないころは、体調を崩しがちなもので、私もお腹を壊したり、風邪をひいたりしていましたが、怖くて中国の病院に行く気にはなれませんでした。
そんな中、ルームメートのポーランド人が、行ってきて普通だったというので、私もようやく行く勇気がでました。
なんだか、寒気がして、高熱があるようで、ちょっと危ない状態だったし。
中国の病院では、まず受付に行って、受付料を払います。それから、診察室へ行くのですが。。。
診察してもらうにも、割り込みバトルに勝たなければなりませんでした
しかし、少なくても当時は、病院が患者の受付順を管理して、順番が来たら呼ぶのではなく、患者が医者の前に列を作って順番を待つ方式でした。
医者の前には、当然診察を受けている患者がいるわけで、プライバシー、まったくナシ。
あ、ちなみに中国の医者は、患者の服の上から聴診器をあてるんですよね。
話は戻ります。患者の皆さんが列を作って待っているのですが、割り込んでくる人がいるのです。あー、次は私の番ね、と医者の前に出ると、どーんと誰かがぶつかってきて、私は脇に寄せられました。
病人なのに、なんでそんなに元気なの?と思いましたが、患者さんは皆、誰か付き添いの人と来ており、付き添いの人が私を押しのけていました。
押しのけられること、3回、熱で弱っていた私は、押されたショックで床に倒れ込み、どうしようかと思っていると、看護婦さんが見かねて、助けてくれました。
謎の薬品、「青黴素」
医者は留学生に慣れていて、私の下手な中国語でもわかったようでした。そして、注射をするので、受付に行って注射券を買ってから、注射室へ行きなさいと言いました。受付で、買ったピンクの券(5枚つづりぐらい)には、「青黴素」と書いてありました。
なに、なに、黴ってカビかい?青カビ素?カビで治療するのかい?
とかなり動揺しましたが、きっとこれは、ペニシリンのことだ、と解釈して、注射を打ってもらう覚悟をしました。
注射をし、大学の寮に帰って眠ると、高熱がウソのようにひいて、気分がよくなっていました。やるじゃないか、青カビ素。
その後も、注射券を持って、何度か病院に通いました。青カビ素のおかげで、少し元気になっていたので、診察室で誰かが割り込もうとすると、押し返して防御することができました。
現在はどうか知りませんが、少なくても90年代の中国北京では、治療を決めると、まとめて注射券や、点滴のボトルを買わせていたようです。私の次のルームメートは、点滴のボトルを10本買わされて、持って帰ってくるのも大変だったけど、寮の部屋に置いておくのも大変だ、と嘆いていました。
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