地球に暮らす日々

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最近読んだ本 『比べずにはいられない症候群』の感想

      2017/08/02


秋田市立図書館をブラブラしていて、目についた本の著者が香山リカさんだったので、借りてきました。香山リカさんは、精神科医で、メンタルヘルスの問題を、読みやすく、エッセイ風に書いてくれるので、好きです。

本のタイトルは、『比べずにはいられない症候群』。人は何について、他人と比べ合い、落ち込むか、パターンを分析し、落ち込まないためのアドバイスが書かれている本です。軽くサラーっと、短時間で読めました。

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本書には、「~結婚・恋愛、見た目の比べあい~」、「~人間関係の比べあい~」、「~ライフスタイルの比べあい~」、「~やりがい努力の比べあい~」などの項目がありました。特に印象に残った章について、感想を書きます。

1.やせられるなら、うつになってもいい

テレビを見ていると、モデルはもちろん、人気歌手や俳優まで、病的に痩せている人たちが、多いです。そして、そういう人たちが、美しいとされているので、もっと痩せろという、プレッシャーを感じます。よって、ダイエットのしすぎで、心身の健康を損なう人が後をたちません。

しかし、実は、痩せすぎより、肥満の方が長生きできるそうです。だったら、日本の美意識を「太っているほうが美しい」と国策を持って、変えたらいいのに。

あ、そうか、現代では、太るより痩せるほうが、ずっと難しいので、ダイエット産業の繁栄のために、美意識の変更は許されないのか~。

2.どうすれば、子どもがいる状態になれるの?

私も著者に同じく、結婚や出産に縁がなく、人生を過ごしてきたので、「どうすれば、子どもがいないの?」と聞かれて、困ってしまうというの、よくわかります。そして、どんな話題を振っても、子供の話にしてしまう女性も、苦手です。

著者は、本書にて、子どものいない女性は、子供のいる女性に対して、「子どもがいることを自慢している」などとは思わずに、自分も「ジムに行った」など話せばよい、とアドバイスしています。

しかし!私の経験上、これもけっこう、危険な会話パターンで、「ジムに行った」などと楽しそうに話そうものなら、あとから別の友達に、「〇〇ちゃんは、今、子育てで、辛くて、不自由な思いをしているんだから、そんな話をしてはダメ」などと注意されるのです。いやー、難しい。こういうとき、私にも子どもがいたら、よかったのに、と思います。

3.クルマで自分の価値をはからない

今から思えば、ないものねだりでしたが、車に乗っていないころは、車に乗れない自分を、卑屈に感じて仕方ありませんでした。車の運転をしている、女性の友達が、お金持ちで、カッコよく見えたりして。

そののち、秋田に帰郷して、「田舎では車がないと生活できない」と、家族に言われ、再度、教習所に通って、ペーパードライバーを脱却し、車も買って、毎日のように運転するようになりました。しかし、車を持ってみると、まあ、余計なお金がかかる、ということがわかり、ちょっと憤慨しています。

これだったら、少し不自由でも、バスや電車の時間に合わせて行動したり、スーパーでまとめ買いしないで、毎日こまめに歩いてスーパーに行って少量を買い、重いものはネット注文をしたほうが、いいんでは?

車を運転するようになって以来、運動不足になったので、ウォーキングやヨガを日課とするようになりました。この時間も、本来必要のない時間だと思います。

4.「悪いのは自分」と思わされている

本書によると、1990年代に入ったころから、「自己責任」という言葉が生まれ、その考えが急激に広まり、今もその考え方が主流なんだそうです。例えば、就職できないのは、自分の努力が足りないせい。なので、ちょっと成功している友達がいると、「それに比べて、私はダメ」と落ち込んでしまうとか。

ふうん、そうなのか。だから、今の日本の雰囲気は、全体的に暗いのか。

ちなみに、今から30年ほど前は、何があっても、「それ、社会のせい」「政治が悪いんだよ」という考え方が基本だったそうです。なので、1990年代の中ごろに海外に出て、20年くらい日本をお留守にした私は、今だに「政治が悪いんだよ」と思うほう。

例えば、東京ばかりに人口が集中して、地方の人口が激減していく、という現象は、どう考えても、日本の政治家が無能だからではないですか。少子化についても、然り。

おわりに: 自分は自分、人は人

比べあいで、悩んでしまうのは、何だかんだ言って、自分と周囲の人に大差がないからではないでしょうか。もしくは、自分の周囲にいる人しか、見えていないから、つい比べてしまう。

そういえば、海外で生活していると、常にゴミ置き場に待機し、ゴミ拾いをして暮らしている人とか、4人の美女を従えている、アラブのイケメン富豪など見てしまうとがあります。そういう人たちと、自分を比べる気などは、起こりません。

人間、持って生まれた境遇は、人それぞれですが、自分の持っているものを生かして、どれだけ幸せに生きられるかが、人生なのではないでしょうかね。

では、また~。

比べずにはいられない症候群
単行本 – 2014/6/18
香山 リカ (著)





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