地球に暮らす日々

オンライン英会話体験などの英語学習、中国語学習、中華圏での生活、秋田の生活について語るブログです。

AliExpressレビュー トレンチコートの不良品で売り手と紛争

      2020/01/13

中国系ショッピングサイトのAliExpress。何度か注文して商品を受け取り、なかなか良いサイトではないですかと油断していたら、とんでもない不良品が届いてしまいました。

そしてセラー(売り手)と紛争し、AliExpressの仲裁のもと、返品なしで返金してもらえることになりました。

以下、そのいきさつです。(書いたら長文になってしまいました)。

[adsense_intro]

1.素敵なトレンチコート注文

トレンチコートがほしかったので、AliExpressでいろいろ探し、最終的に決めたのがこの商品です。私が購入したときの値段は、$ 22.28でした。

えー、どうしてこんな安いの?と不気味に思いながら、ほかのショップのコートも同じくらい安かったし、少々不良品のコートを季節外れの夏に売っているので、安いのかなと、自分を納得させました。評価が4.9と高いし、同じ商品を買っている人が300人以上もいるし。

商品のレビューを書いている人が、ほとんどロシア人というのが、ちょっと怪しいと思いましたが。

ストア名は、BIAORUINAです。トレンチコート以外の商品も私の好みで、トレンチコートが届いて問題がなかったら、このお店のほかの服も買うつもりでした。

2.強烈な不良品の到着

商品の到着は驚くほど速く、わずか11日で到着。あとで気づいたのですが、配達伝票に書いてあるセラーの住所には、市の名前が3つ通りの名前が2つ書かれており、あきらかにデタラメな住所でした。

中国郵政局の記録によれば、江蘇省の常熟市から来たのは確かのようです。

パッケージを開けてびっくり。商品が皺になっているのは仕方がないとして、まず気がついたのは、トレンチコートの背中に、ブランドタグをつけた縫い付けた後が、ベッタリ残っていることです。

だいたい、ブランドタグがきちんと真ん中についていないし。


おまけに、サイトの写真と違って、タグの名前がBIAORUINAじゃなくて、RXXXXだし。

縫製もひどく、糸がびょんびょんと出ているし。(糸がよく見えるように、画像を明るく加工しました)。きちんと縫われていないところもたくさんあるし。

洗濯タグが切り取られていて、生地の素材や洗濯方法がわからないし。

そして、試着してみてさらに、びっくり。袖幅が異様に狭いので、腕が動かせず。しかも、右袖の幅が左袖より狭い!


こちらは、袖口の写真です。多分、裏地が表側の生地に比べて小さいせいで、ひきつちゃっているんだろうなあ。

もはや不良品を越えて、産業廃棄物のレベル。

3.セラーに連絡

まずは、サイトの"Contact Seller"から、セラーに不良の詳細を書き、返金してほしいと、要求しました。

翌日、セラーから来た返事は

返品できますか?

と、たったこれだけ。謝ってほしいとは言わないものの、せめて返品に関して、発送方法、発送先住所(配達伝票の住所はデタラメだし)、返品の費用はどちら持つのか、条件を書いてほしかったです。

当初、条件次第では、返品もありかなと考えていましたが、セラーのそっけない反応に気分を害し、絶対に返品してやるもんかと思いました。そして、返事に

いいえ、私が返品できない理由は以下の2つです。
第一に、あなた方は、商品を私から受け取ったら、それを他の買い手に発送するからです。そして、もう一人あなたの会社と中国製品を憎む人が増えるでしょう。
第二に、私はあなた方の住所がわかりません。配達伝票に書かれている住所は不正確でした。あなた方の会社は、江南市、蘇州市、常熟市のうち、どこにあるのでしょうか。

と出しました。さらなるセラーの返事は、

あなたは返品と返金を選択する必要があります。

と書いてきたかと思えば、

返品の必要はありません。

と書いてきて、英文法の間違いが多く、何を言いたいのかよくわかりませんでした。英語ができないなら、グーグル翻訳を使うとか、英語のできる人に書いてもらうとかすればいいのに。

何を言いたいのか、よくわからないので、次の返事に

あなた方の答えは、よくわかりません。Open Disputeします。

と書いて、AliExpressも巻き込み、返品なしで返金を要求することにしました。

4.紛争突入

サイトから”Open Dispute”ボタンを押して、返品なしで全額返金を要求。理由に「品質不良」を選択しました。

次に書くべき、クレームの詳細なのですが、英語で文字数512字以内と制限がありました。クレームをつけたいところが多すぎ、512文字以内にまとめるのが、大変でした。

そして、コートのタグについているブランド名を検索してみると、イギリスの高級婦人服のブランドと判明したので、クレームに「偽造品であることがわかった。」とも書きました。

不良品であることと、偽造品であることの証拠写真を計5枚添付して、dispute申請が完了。

ちなみに、偽造品についてですが、そのトレンチコートには、イギリスの某ブランド名が書かれたタグがついているほかに、イタリアの某ブランド名が書かれたボタンがついていることに気づきました。

5.AliExpressの判定

翌日AliExpressから、私が出したクレームの証拠写真についての見解と、紛争解決の提案がありました。反応が早いです。内容は、ざっと書くと、

偽造品である: 有効
不良品である: 有効
タグの切り取り:無効。証拠写真に、問題が見られませんでした。もう少し精度が高い写真を提出してください。
サイズ表示が異なる: 無効。サイズが異なるとわかるように、精度が高い写真を提出してください。サンプル写真を参照してください。

AliExpressの提案:全額返金。返品不要。

ということでした。私のクレームがすべて認められなかったのは残念でしたが、AliExpressgが返品なしで、全額返金を提案してくれたので、”Agree"(同意)のボタンを押しました。

6.セラーの反撃

しかし、セラーは私のクレームを拒否し、紛争解決の提案として、返金$0を提案しました。さらに「私たちはライセンス契約を持っている。これが証拠です。」とコメントを残し、書類を3つを添付してきました。不良品についてのコメントが何もないのが不思議です。

私としては、不良品というところが、最大のクレームポイントだったわけですが、AliExpressにしても、セラーにしても、偽造品というポイントに一番強く反応するのが意外でした。

中国も最近はニセモノを気にするようになったのでしょうか。

さて、セラーが添付してきた書類は、中国語で書かれていました。ま、私は中国語が読めるから、いいですけど。それにしても、イギリスブランドのライセンス契約なら、英語で書かれているべきだと思うのですが。

書類を読んだら、「上海B社が、中国でRXXXXという商標権を獲得しており、上海B社はBIAORUINAに対しAliExpressでRXXXX公式ストアの出店を認めている」という内容でした。

私はブランドに疎いので知りませんでしたが、ネットで調べてみると、RXXXXはほぼ世界中のショッピングモールに出店しており、日本語のオンラインサイトでも商品が買えるとのことです。

上海B社はそれを知ってて、RXXXX社とは何の関係もないのに、中国国内でRXXXXと商標登録したのでは、と私は疑っています。(そのうえ、RXXXX社のデザインを盗んでいる可能性もあり)。

7.バイヤーの反撃

バイヤーというのは、買い手、つまり私のことです。セラーの提案に対して、"Reject"(拒絶)ボタンを押し、さらに"Contact Seller"を押して、セラーにメッセージを送りました。

あなた方が提出した3つの書類を読みましたが、RXXXX社のライセンス契約を持っているという記述は見られませんでした。

書類1は、上海B社がBIAORUINAに対し、AliExpressで出店することを認めるというもの。
書類2は、中国政府が上海B社に対し、中国国内でRXXXXという商標を使うことを許可するというもの。
書類3は、上海B社の営業許可証。

ところで、あなた方は、A社のライセンス契約は持っているのでしょうか。コートには、RXXXXのタグのほかに、A社のボタンもついています。

果たして、セラーはどんな返事をくれるのか楽しみでした。

きっと、A社のニセのライセンス契約書を作って、添付してくるんじゃないかな?そしたら、一枚のコートに、2つブランドが混じっているって変じゃない?って書いてやろう、とか。いやいや、きっと、突拍子もない返事を書いてくるに違いない、とか。

8.紛争終結

紛争が長引いてセラーが変な回答をしてくることを、いつしか期待するようになっていたのに、翌日AliExpressから、「セラーがAliExpressの提案に同意しました。」というメールが来ました。

そして、セラーから私あてにメッセ―ジが入っていて、

不良品ということで、返金を承諾しました。
コートは持っていてください。
しかし、私たちは本当にライセンス契約を持っています。
どうか、私たちに良いレビューを残してください。

と、セラーは不良品と認めても謝罪なし。さすがだ。そして、ライセンス契約にこだわる。。。

どこのライセンス契約を持っているか知らないけど、そんなひどい不良品を作るのなら、そのうち契約を打ち切られるのでは?と思うのですが。

着られないコートを持っていても意味ないので、返金が完了したら、もちろん捨てますよ。

と、様々な感想が心に浮かぶのですが、セラーとはもういっさいコンタクトを取る気がしません。

ちなみに、日本で展開している(多分)本物のRXXXXのサイトをさがしたら、今回私が注文したのとそっくりのデザインが見つかりました。お値段はなんと26万円でした。。

本物が3万円弱だったら、買おうと思っていましたが、本物は偽物の10倍どころか、100倍の値段がするのでした。

AliExpressは、まさに玉石混淆。作りが美しすぎるストアは怪しい、安すぎる商品は怪しい、ストアの評価や他のバイヤーのフィードバックは全くあてにならないと、学んだ一件でした。

9.注文から返金までの期間

さて、注文してから、商品到着、不良品のため返金交渉、返金までの期間にかかった時間のまとめです。

5月12日 商品を注文。
5月23日 商品到着。不良品だと気づいて、その日にセラーにメールをする。
5月28日 何度かセラーとメールをやりとりし、進展がなかったので、Open Dispute。
5月30日 AliExpressの仲裁で、全額返金でDispute終結。
6月5日 返金処理終了。
6月18日 クレジットカードの6月分の明細を見て、AliExpressからの請求が消えていたので、返金に気づいた。

クレジットカードの返金には、数か月かかるものと、覚悟をしておりましたが、予想より早かったです。Aliexpressのサイトを読んだら、クレジットカードで購入した場合は、3~15営業日内にクレジットカードに返金があると書いてありました。

思っていたより、AliExpressの対応はまともなのでした。






にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 秋田県情報へ
にほんブログ村

 - カテゴリー: Aliexpress